小児ネフローゼ 退院後の生活と、再発

昨年11月上旬。退院の日は土曜日で、旦那さんが仕事だったので、お姉ちゃんはお友だちのお宅に預かってもらい、病院に迎えに行きました。その日はゆっくり家で過ごせたらいいなと思っていたものの、母と離れることができず、お姉ちゃんのスイミングの付き添いなど、どこに行くにもついてきてしまいました。ステロイド服用中は感染しやすい状態とのことで、マスクをつけての外出でしたが、3週間病院にいたとは思えないほどよく動いていました!

退院後、最初に焦ったのは、お薬の飲ませ方でした。プレドニン錠(ステロイドの薬)はめちゃくちゃ苦いらしく、粉末にしたものにシロップを混ぜて、あまーくして飲ませるのですが、入院中は看護師さんがシリンジを使って口に入れてくれていました。家に帰って、いざ薬を準備しようと思ったら、分包された粉末と、容器に入ったシロップはあるものの、シリンジがない。これからどうやって飲ませようか?と焦って、かかりつけの薬局や小児科病棟にも電話をしましたが、すぐには無いとのこと。看護師さんが、スプーンで混ぜてみてと教えてくれたのでやってみたところ、意外と簡単に飲んでくれて、ほっとしました。それ以来、小皿に粉末を入れて、シロップを入れて、スプーンで混ぜて、朝晩飲ませました。

新たな日課として、朝のトイレの時に尿検査をするようになりました。テステープと呼ばれる小さな細長い試験紙を中間尿につけて、尿中の蛋白反応を見るものです。今まで目に留まらなかったけれど、近所のドラックストアにも売っていました。おしっこにちょんとつけるので、うちでは、「ちょん」と呼ぶようになりました。正常ならば黄色、異常ならば緑や青になります。息子も「今日もちょんする?」「何色?黄色だ、やったー!」とハイタッチしたり。嫌がらずにやってくれてよかったです!

ステロイドの副作用で、食欲は続けて増していて食べ過ぎてしまうので、いつもは大皿におかずを盛ってバイキング形式のわが家ですが、しばらくはそれぞれのお皿に小分けにして出すことにしました。息子はキッチンでおかずをよそっているすぐそばに来て、誰のお皿にどれぐらいの量を入れているのかをよーく確認していました。よく食べるというのに加えて、副作用の影響で顔に脂肪がついてしまう「ムーンフェイス」も現れていて、息子の顔の輪郭がふっくら丸くなりました。

登園については、気を付けるのはマスク着用ぐらいだったので、退院後から少しずつ行けそうかなと考えていました。私自身も、息子の入院中は付き添いで仕事がほとんどできなかったのもあって、職場に迷惑も掛けているし、早めに復帰したいと思っていました。退院後の登園初日、給食後に早めに迎えに行きましたが、担任の先生からは「元気ではあるけどいつもとは明らかに様子が違う」「ぼーっと遠くを見るような姿がある」「入院中のことを武勇伝のように誇らしげに話しながら自分を保っているように見える」「心のケアも必要だと思う」とのお話しがありました。そうか、確かに、、、と思い、いつの間にか息子の状態よりも自分のことを優先に考えていたことを反省しました。それでも、私の事情も汲んでくださって、預かってはもらえることに。まずは1週間は給食までで降園して、午後の時間は家でゆったりと過ごす、ということになりました。家の周りでストライダーをしたり、一緒におやつを食べたり、息子のための時間を過ごすようにしました。

息子は元気に過ごしてはいましたが、朝、突然泣いて起きることもあって「大丈夫だよ、ここおうちだよ、みんないるよ」と声を掛けることも度々ありました。2歳半の子が、病院でベッドでひとりぼっちでよく頑張ったなと思い、どうしたら満たしてあげられるだろうかと切なくなりました。

そんなこんなで、退院後もしばらくは、私も旦那さんも気を張りながら過ごしていたように思います。最初の外来受診で、食べ過ぎ以外は特に問題がなく、ステロイドの量も半分に減らせることがわかって、家族みんなで、よかった〜!とひと安心しました。そのタイミングでお義母さんが帰られ、交代で私の母がしばらく来てくれることになったのですが、ほっとして気が抜けたからか、私も旦那さんも風邪を引いてしまい、手伝いに来てくれた母まで風邪を引いてしまいました。さらには、緊張の糸が切れた私は、実の母に小さなことで文句をつけてしまったり、わがままに接してしまい、何でこうなんだろうと低空飛行の日々が続いてしまい。心のモヤモヤを祈りで神様に告げて、気持ちが落ち着いたところで、母にも自分の状況を説明して謝りました。

風邪も影響してしまったのか、息子は寛解から10日で尿蛋白が出て、顔が浮腫んでしまい、次回の外来予定日より前に受診することになりました。また入院になってしまうのか?とドキドキでしたが、普段の生活をしながら、ステロイドの量を増やして様子を見ることになり、家族みんなで本当にほっとしました。再発して顔が浮腫んでいても、食欲もあって元気で、いつものように変顔をしたり陽気な様子なのが幸いでした…!

尿蛋白が出ている間は、減塩食とのことで、初めて減塩しょうゆや減塩だしを買い、図書館で塩分に関する本も借りてみたりして、母と共に研究する毎日でした。クラスでも風邪が流行っていたり、お姉ちゃんが発熱でダウンしたりと、ただでさえステロイド服用の副作用で感染しやすい状態なので、ひやひやする場面が多かったけれど、幸い発熱などはなく過ごすことができました。ステロイドの量が増えて、1週間ぐらいで再び「寛解」となり、また徐々にステロイド量を減らせることになりました。が、クリスマスを迎える前、また再発となってしまったのでした。風邪きっかけの可能性もあるものの、短期間に再発を繰り返すことから、ステロイド依存性の「頻回再発型ネフローゼ症候群」との診断になってしまいました。

(続く!)

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この記事を書いた人

おもしろい旦那さんと共に、5歳女子、3歳男子を育てるワーママ。
学生時代は体育会系で、今も若者に交じってスポーツするのが好き。
大阪出身。結婚を機に八王子に来て7年になります。

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