年末に向けてまっしぐらな師走です。皆さんはどのように過ごしているでしょうか?今年2024年はどのような年でしたでしょうか?
今年一年を振り返ってみたいと思います。今年をひと言で表すと「五転六起」だったと思います。
経営の難しさを感じ、学ぶ年になりました。
日本の医療、特に保険診療というのは、国が定める診療報酬点数が決まっており、それに準じた報酬が得られます。そのため収益は国の定めに合わせて上下します。医療は生活にとって大事な領域ですので、完全な需要と供給に合わせた自由競争にしてしまうことで十分な医療の提供ができなくなる事態が生じないようにする必要があります。そのため国が診療報酬点数を定めることで、安定した医療の提供が守られています。
そのため、爆発的な利益は得られないですが、最低限の報酬を得られることも守られています。
診療報酬は定期的に改訂され、適切な点数へ調整されます。今年はその診療報酬の大規模な改定が成される年でした。
この今回の診療報酬改定が今年の肝となりました。去年まではコロナ診療の加算や感染症診療の協力金など様々にサポートがされており、通常以上の利益がありました。
それらが一切無くなったのが今年の改定です。ある意味通常診療の姿であるのは良いのですが、去年の収益から算出される税金が膨大で、診療報酬は減収となり、税金が増えるため利益含めて残るお金が大幅に減少しました。
今年の改定は特に内科が大打撃を受けていて、様々な声が上がっているのが現状のようです。
さらに経費高騰、特に今年は人事に動きがあり、それによって人件費が高騰したためそれも後押しとなり、最終的な利益は去年の50%以上減少となり、最終的に残るお金は去年の30%程度となりました…
診療としてはさほど問題のある診療もしておらず、患者も来ていましたが、諸々の影響によりどうあがいても融資を受けないと乗り越えられない状況に陥っていました。
よく、資金繰りをうまくしないと黒字経営でも倒産するという話を聞きますが、それがこれかと経営の奥深さを経験しました。
事業、経営についてはあまり勉強をしたことがなく、実地で経験しながら学んでいるのが現状です。今回の経験を通して、いかに信用を得ながらお金を借りたり、投資してもらったりしながらその資金を運用して利益をあげていくかが大事だと痛感しました。
さて、厳しい状況に陥ったわけではありますが、やはり神様はいつも共にして助けて下さり様々な形で回復に向けて働きかけて下さいました。それが人事への働きかけです。人事というのは、経営者になってみてわかりましたが、ある意味奇跡的な出会いに近いものがあります。転職のタイミングとか人選とか…自分の力だけではどうにもならない領域があると感じており、そこに神様が働きかけて下さり、今の時に必要な人を送ってくださったと感じています。
まるで、2千年前に時に合わせてイエス様を神様が送ってくださったのと同じように!?
一番大きな神様の働きである人事への働きは確かに人件費という点では高騰し、いったん経営状況は悪化しましたが、その人事の動きにより診療のしやすさが増して、検査数が増えるようになり転びはしましたが起き上がる原動力となっています。
あとは、患者数です。これもなかなか自分の力だけではどうにもならない部分があります。もちろん、昨今ではネットやSNSや保険外診療などによる集患戦略があるとは思いますが、やはり広告やPR活動ができない医療ではなかなか自分の力だけでは難しいことがあります。神様の働きかけにより患者数が増え、それにより起き上がる原動力になっていると思っています。
もちろん、祈りつつ自分ができることはしながら、資金調達と減税含めた経費削減に努めて、最終的には高額な支払いを無事に済ませて年末は黒字で終えることができました。
来年からはリースの支払いが無くなり、人件費も落ち着き、出費が減るうえに検査数と患者数の増加により収益が増加することが予想されますので、このまま起き上がって昇っていくと思われます。
転ぶしかない状況でしたが、より理想的な姿に変化して起き上がっていくことができた一年でした。まるで月明洞にある岩の造形の野心作と言われる個所が5回崩れて、6回目で神様の構想通りにより理想的に完成し、「五転六起」したように、うちのクリニックも新しくなり神様の構想により近づけたように思います。
経営の回復にも感謝するしかない一年でしたが、そんな状況の中でも生活が守られたことに感謝しますし、健康が守られて倒れることなく一年間過ごすことができたことに感謝します。何より神様との経緯がたくさんできたことに感謝します。
全ての栄光と感謝を神様にささげて2024年をしめくくりたいと思います。