「ばかな」と「なるほど」

こんにちは、すいーつ社長です!

今日の話は「ばかな」と「なるほど」について書きたいと思います。

「ばかな」と「なるほど」の意味

この言葉は経営戦略を立てる上でポイントになる言葉です。経営戦略で大切なことは長期間にわたる持続的競争優位を作り出すことにありますが(最近は少し変わってきているのですが)、持続的競争優位に大切なことは「模倣困難性」、つまり「簡単に真似されないこと」です。

そのために必要なのが、この「ばかな」と「なるほど」です。一見すると、定石から外れておかしなこと言っているように聞こえることでも、全体を見たらそれが他の部分で補われていて全体として強くなる。なんていうのが、この「ばかなる」です。

これは「なるほど」しかないと、簡単に真似られてしまうため、一見すると「何やっちゃってるの」という要素を入れることで競合に真似されずらくなることがポイントなのです。

例えば某大手アパレルメーカーは「10回着たらボロボロになって着れなくなる服」を作っています。通常に考えると服は丈夫な方がいいので「こんなの作ってどうするの」と思われると思います。しかし、そのアパレルメーカーは全社的なコストカットを通じて服の価格を下げ、企画から製品化までを高速で行うことで流行の移り変わり安い商品と流行を追い求める顧客に対して、「最先端の流行の服を安く買える」という価値を提供しています。

流行ものなのではやりが終わったら着なくなるため、「10回も持てば十分だし、安いからそんなもんだよね」と消費者に思ってもらえ、また流行が変わるたびに頻繁に服を買ってもらうというビジネスモデルを作っているのです。

ここまでくると「なるほど」と思われると思うのですが、この10回着るとボロボロになる服を作るためには、コストダウンの仕組みと高速で製品化する仕組みが必要なため、簡単に真似できないですし、例えば某ユニ○ロがこの戦略を取ろうとすると、既存のお客さんが離れてしまったりなど、既存事業とうまく相いれないため、簡単に真似されない競争優位が作れているのです。

私にとっての「ばかなる」

この「ばかなる」は私にとっても頻繁に起こっていて、上段のかっこいいビジネスモデルとは全然違うのですが、私の場合は仕事をしている中で『俺なんでこんなバカなことしちゃったんだろう・・・』というものです笑

例えば、私は2社の経営をやっているのですが、新店を出店するにあたり不動産の賃貸借契約を本当はA社で結ばなければなければいけないところを、B社で結んでしまったことがありました。A社は認可事業をやっているため、当然不動産の契約をB社で結んだら必要な認可は下りずに新店は出店できなくなります。

「おれ本当に何やっているんだろう。絶対に間違っちゃいけないところをなんで間違ったんだろう・・・」と新店を開けなかったことから、当時は落ち込んでいました。

しかしながら、もうしばらくすると会社の状況が少し悪くなり、新店を出す余力がなくなってしまいました。その間違った物件はというと、とりあえずそのままにしておいたのですが、そのまま一回も使うことなく解約をしました。

結論としては新店を出店していたら、お金や人材がもっと必要となり、さらに会社の状況を悪化させていたので、最悪は会社が非常に危機的な状況に陥るところでした。あの時、不動産の契約を結ぶのを間違えていなかったら、本当に大変なことになっていたなと思うと「おれ頭悪くてよかった・・・」と思いました笑

神様の働きは隠密かつ絶妙

私は神様を信仰しているので、この話を「私が頭が悪かった話」で終わらせることなく、なんでこんなことが起こったのかと考えてみました。すると、「やはり神様が私や私の会社の状況を前もってわかって、守ってくださったんだな」と悟るようになりました。今回の話は一見すると私が頭悪い話なのですが、実はその失敗した瞬間はわからなくても、全体を見た時には「なるほど、こういうことだったのか!」とわかるようになり、全てが終わると本当に絶妙で失敗を挽回してより会社が栄える痛快な話になりました。

私にはこういうことが結構多いので、何か困難や失敗があったとしても、またこれは神様の働きでこれからもっといいことが起こるのかもしれないと思って、最近は本当に前向きに困難と闘ってます笑

 

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この記事を書いた人

大谷 幸拓(おおたに ゆきひろ)
八王子市と相模原市で福祉と医療関連の会社を経営しています。従業員50名前後のまだまだ小さい会社ですが、いずれは全国展開する野望を抱いて、日々の業務と戦っています。
カレーとプリンが好物。最近はカルピスの炭酸割りにはまる。
昔、すいーつ社長と呼ばれていた笑

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